「大阪都構想って、大阪だけの話でしょ?」
そんなふうに思っていた私。
実は、他の政令指定都市に住む人も関係があるかもしれないということ。
制度の話は難しく感じるけれど、暮らしに直結するからこそ、やさしく考えてみたい。
今回は、大阪都構想の概要と、政令市に住む人が“他人事じゃない”理由を、わかりやすくまとめました。
大阪都構想
大阪都構想ってそもそも何?
「大阪都構想」とは、大阪市を廃止して、複数の“特別区”に再編する制度改革の構想です。
東京都のような「都区制度」をモデルにしていて、行政の効率化と住民サービスの向上を目指していました。
現在の大阪市は、政令指定都市として24の行政区を持ち、府と市がそれぞれに行政を担っています。
ところが、府と市が似たような仕事を別々に行う二重行政が問題視されてきました。
都構想では、大阪市を廃止し、代わりに5つの特別区を設けることで、広域行政は大阪府が一元的に担い、地域のことは特別区がきめ細かく対応する。
そんな仕組みを目指していました。

引用元:ぱくたそ
都構想の目的
府と市の重複をなくし、効率的な行政運営へ
都市計画や交通などを府がまとめて担当
特別区が住民に近いサービスを提供
この構想は、2015年と2020年に住民投票にかけられましたが、いずれも反対多数で否決されました。
そのため、現在も大阪市は存続しています。
でもこの議論は、「都市のかたちをどうするか」「住民の声をどう反映させるか」という、全国の政令指定都市にも通じるテーマです。
だからこそ、他人事ではないのです。
政治ではなく話を進めるとは?
この言葉は、吉村氏が大阪都構想の3度目の住民投票の可能性に言及した際に出たものです。
彼はこう語っています。
「その時は、僕は政治家を卒業しているでしょうね」
「政治ではなく、制度として話を進めるべきだと思う」
引用元:FNNプライムオンライン

引用元:ぱくたそ
背景にある考え方
過去2回の住民投票で否決されたことを重く受け止めている。
それでも、都市制度としての課題(二重行政など)は残っている。
民意を尊重し、制度の成熟と住民との対話を重視したいという姿勢である。
正直、「都構想」って聞いたときは、政治家の人たちが何か難しいことをやってるんだなっていうくらいの印象でした。
でも調べてみると、これは「大阪市をなくして、特別区に分ける」っていう、かなり大きな制度の話だったんですね。
吉村さんが「政治ではなく、制度として話を進めるべき」と言ったのを見て、ちょっとハッとしました。
これって、誰かの政治的な勝ち負けじゃなくて、都市のしくみをどうするか、住民の暮らしをどう守るかっていう話なんだなって。
制度って、普段は意識しないけど、子育てとか福祉とか、身近なところにすごく関係してる。
だからこそ、政治家だけじゃなくて、私たちも少しずつ考えてみることが大事なのかもしれないって思いました。
なぜ政令指定都市に住む人も“他人事じゃない”のか
「大阪都構想」と聞くと、「大阪だけの話でしょ?」と思う方も多いかもしれません。
でも実は、政令指定都市に住む私たちにも関係があるかもしれない制度の話なんです。
政令指定都市ってどんな都市?
人口50万人以上の都市で、国の政令によって指定されます。
都道府県から一部の行政権限が移譲され、独自に区を設置して、より細やかな行政サービスを提供できます。
例:大阪市には24区、横浜市には18区があります。
私の住む県にも政令指定都市が含まれています。
日本の政令指定都市一覧
都道府県 | 都市名 | 指定年月日 |
---|---|---|
北海道 | 札幌市 | 1972年4月1日 |
宮城県 | 仙台市 | 1989年4月1日 |
埼玉県 | さいたま市 | 2003年4月1日 |
千葉県 | 千葉市 | 1992年4月1日 |
神奈川県 | 横浜市 | 1956年9月1日 |
神奈川県 | 川崎市 | 1972年4月1日 |
神奈川県 | 相模原市 | 2010年4月1日 |
新潟県 | 新潟市 | 2007年4月1日 |
静岡県 | 静岡市 | 2005年4月1日 |
静岡県 | 浜松市 | 2007年4月1日 |
愛知県 | 名古屋市 | 1956年9月1日 |
京都府 | 京都市 | 1956年9月1日 |
大阪府 | 大阪市 | 1956年9月1日 |
大阪府 | 堺市 | 2006年4月1日 |
兵庫県 | 神戸市 | 1956年9月1日 |
岡山県 | 岡山市 | 2009年4月1日 |
広島県 | 広島市 | 1980年4月1日 |
福岡県 | 北九州市 | 1963年4月1日 |
福岡県 | 福岡市 | 1972年4月1日 |
熊本県 | 熊本市 | 2012年4月1日 |
出典:総務省の指定都市一覧
大阪都構想が示したこと
大阪都構想は、「政令市の仕組みを見直すべきでは?」という問いかけでもありました。
大阪市では、府と市が似たような仕事を別々にしていて、“二重行政”のムダや非効率さが問題視されていました。
この問題、実は大阪だけではなく、他の政令市でも起こりうることなんです。
だから“他人事じゃない”
どの政令市も、人口減少や財政難という課題に直面しています。
行政の効率化や住民サービスの質をどう保つかは、全国共通のテーマですよね。
都構想のような制度改革が、他の都市でも検討される可能性がある訳です。
つまり、「大阪の話」ではなく、「都市の未来の話」なんです。
最初は大阪だけの話だと思っていたけれど、都市のしくみって、どこに住んでいても関係あるんだなって気づきました。
暮らしの土台をどう整えるか——それは、どの街にも共通する“未来の話”なんですね。
暮らしにどう影響する?
制度改革というと、どこか遠い話に感じるかもしれません。
でも、都市のしくみが変わるということは、私たちの暮らしの土台が変わるということでもあります。
大阪都構想がもし実現していたら、大阪市は廃止され、5つの「特別区」に分かれて、それぞれに区長と区議会ができる予定でした。
これは、東京都の23区のような仕組みに近いものです。

引用元:ぱくたそ
具体的にどんな影響があるの?
住民票や福祉サービスの窓口が変わるかもしれません。
地域によってサービスの内容や予算配分が変わることも。
「大阪市○○区」という呼び方がなくなり、地域の呼び名や誇りが揺らぐ可能性も。
どの区にどれだけ予算が配分されるかが、暮らしの質に直結します。
制度は“暮らしの器”
制度そのものは目に見えないけれど、子育て、介護、教育、まちづくり——すべての土台になっているものです。
だからこそ、「制度が変わる」ということは、「暮らしの器が変わる」ことでもあるのです。
大阪都構想の議論は、都市の効率化だけでなく、住民の声や地域の誇りをどう守るかという問いでもありました。
まとめ
- 大阪都構想は、大阪市をなくして「特別区」に分ける制度改革のこと。東京都の23区みたいなイメージです。
- 目的は、府と市の“二重行政”をなくして、行政をもっと効率よくすること。
- 住民投票は2回とも否決されたけど、制度としての議論はまだ続いてる。
- 吉村氏は「政治じゃなく制度として話すべき」と発言。つまり、都市の未来を冷静に考える段階に入ったということ。
- 実はこの話、大阪だけじゃなく、全国の政令指定都市にも関係あるかも。
- 制度が変わると、子育て支援や福祉、地域のアイデンティティにも影響する可能性があります。
- 都市のしくみは、私たちの暮らしの“器”。だからこそ、他人事じゃなく、自分ごととして考えてみたいですね。
最後まで読んでいただきありがとうございました。yuzuhana
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